後に岡本朗に改名し多くのアーティストに楽曲提供をし、自身でもSSWとして活動する岡本一生名義での78年作「ムーンライト・シンギング」は、水の抜けた夜のプールで一人たたずむジャケットからも想像できる、孤独や侘しさを全曲通じて感じる楽曲が並んでいる。表題曲「ムーンライト・シンギング」等のジャジー・ポップスから、山下達郎、佐藤博がアレンジ・プレイヤーとしも参加する「ムーン・マジック」「逃げ道」のライトメロウ CITY POPな曲と幅広く聴かせる。坂本龍一、細野晴臣や鈴木茂などの豪華面々も演奏陣として参加。また楽曲や音自体にも感じる部分はあるが、歌声に最もノスタルジーさや憂いを覚える。その表現力の高さも特筆すべきところだろう。この再発と共に更に評価を広げるべき1枚である。
A1. アトリエ Arranged By – 萩田光雄 4:51
A2. 逃げ道 Arranged By – 佐藤博 3:13
A3. ムーライト・シンギィング Arranged By – 萩田光雄 2:47
A4. 想いつめた冬 Arranged By – 萩田光雄 4:29
A5. 酔いしれて Arranged By – 萩田光雄 3:30
B1 ムーン・マジック Arranged By – 山下達郎 3:17
B2. 街の生活 Arranged By – 佐藤博 4:12
B3. どしゃぶりの街角 Arranged By – 山下達郎 4:32
B4. このままで Arranged By – 萩田光雄 4:01
B5. ナイトスタンド Arranged By – 萩田光雄 3:25